今年も大好評!夏休み自然エネルギー教室2025

Activity Report

今年も大好評!夏休み自然エネルギー教室2025

「大地を守る・くらしからエネルギーを考える会」(通称大エネ)のイベントで、好評の「夏休み自然エネルギー教室」を今年も開催しました。「大エネ」メンバーによる手作り企画は、コロナ時以外毎年開催し回を重ねて20年を超えました。
このイベントは、大地を守る会消費者会員のお子さん(主に小学生)と保護者が対象で、身近な材料を使った工作で、自然エネルギーがどんなものかを体験し学ぶ講座です。
はじめに、自然エネルギーについてスライドでのお話を聞きました。次に、1時間目は「電気のお話」、2時間目は「ソーラーカー(太陽光で走る車)作り体験」で、子供たちは興味津々でした。以下、当日の様子をレポートします。
(2025年7月21日 エコギャラリー新宿にて)

1時間目は電気のお話

電気はどうやってできるんだろう、自分でも作れるかな? やってみよう!

講師が手作りの手回し発電機を回してみます

講師手作りの手回し発電機は、ぐるぐる回すハンドルの先にはモーターがついていて、その先に赤色と黒色の端子があります。端子に何もつけずに回すとハンドルは軽く回り、コンデンサー(静電気をためる蓄電池)につなぐとハンドルは重くなります。
「どうしてかな?」と講師が問いかけると、子どもたちは手を挙げて、それぞれ考えを口にします。
大人も興味津々に見ています。

子どもたちも一人ずつ実際に回してみます

何もつなげない状態と、コンデンサーにつないだ状態で全員がハンドルを回してみました。

発電機はこういう形状 

コンデンサーにつないで回すと負荷がかかり急にハンドルが重くなり、みんなびっくり。力いっぱい回して、蓄電してLEDライトに電気を流して灯りを点けました。

みんなもじっと見守っています

先に回している人の様子を見ながら、上手く回せるかな?と、ちょっとドキドキしながら自分の順番を待ちます。

みんなで回して作った電気でライトが点きました

みんなでがんばって作った電気で、ライトは1時間以上ずっと光っていました。

2時間目はソーラーカー作り 太陽の光を電気に変える試み

1時間目は手で回して電気を作りましたが、今度は、太陽の光を電気に変えて車を動かす試みです。
各家庭から持ち寄った500mlのペットボトルに、キットになっている小さな太陽光パネル(ソーラーパネル)やモーター、タイヤを取り付ける工作です。小さな部品をニッパーで切り離したり、ドライバーでネジを埋め込んだりと、子どもはもちろん、大人でも初めての方も多かったのでは。みんな真剣、集中して取り組み、約40分で完成!
この写真は、ニッパーで部品を切っているところ。バリを残さず、きれいに切るのが大事なポイント。

小さなネジを埋め込むように回します

これがなかなか難しい…。でも、お父さんはできるだけ手を出さずに見守ります。

これでいいかな?

子どもも真剣、大人も真剣。

太陽光パネルを取り付ける

赤色と黒色の端子をつなぐところを間違えないように。

やっと完成!

できあがった愛車に、自分の名前を書きます。

うまくできているか、講師に確認してもらいます

端子は正しくつながっているかな?車輪はちゃんと回るかな?

やったー、ついに完成! いよいよ外へ

できあがった愛車を持って、外へ行きます。当日は真夏日でソーラーカー日和。
動くかな? 走るかな? ドキドキです。

動くかな?

そうっと地面に置いてみます。

まっすぐ走るね

太陽光がパネルに当たり、ソーラーカーが走りだしました!ちょっと感動。

みんな思い思いに楽しそう

トコトコ走るソーラーカーについて後ろから歩いたり、這うようにして追いかけたり。

あ、とまった…

日陰になったからね(正解!)。
動いているソーラーカーが誰かの陰になると、ピタッと止まります。
陰から外れると、またすぐ動き出します。興味深く何度も試している子どもも。

皆さま、お疲れさまでした!

教室に戻って子どもたちから感想を一言ずつ聞きましたが、みんな充実したお顔でした。
終了後のアンケートから少しご紹介しますと、

・めっちゃたのしかったです(1年生)
・ひかげにはいったら、すぐにとまることをしりました(2年生)
・ソーラーカーがたくさん動いて楽しかった(3年生)
・自ぜんの力でも電気が作れるのだなということを学びました(3年生)
・夏休みの学習の一環で参加しましたが、思った以上に子どもが楽しんでいてよかったです(保護者)
・エネルギーについて親子で学べました(保護者)
・簡単すぎず、親子で考えながら一緒に学べたのはとても楽しかったです(保護者)

今年初めての試みとして、冒頭の「自然エネルギーのお話」のスライドで、各種の発電方法の説明に加えて、「ソーラーシェアリング」(営農型太陽光発電)のことを説明しました。
「ソーラーシェアリング」とは、畑や田んぼの上に高いソーラーパネルを建てて農業と発電を同時に行う新しい試みで、近年、全国的にも注目されています。
具体的に感じてもらうため、「ソーラーシェアリング」に先進的に取り組んでいる大地を守る会の生産者の紹介もしました。

★「大地を守る・くらしからエネルギーを考える会」とは★

「大地を守る・くらしからエネルギーを考える会(大エネ)」は、一貫して「命を大切にする有機農業と原発は相容れない」と主張しています。生産者が手塩にかけて育てた野菜たちが放射能に汚染され、出荷できなくなる事態を2011年3月の原発事故で経験しました。このことを二度とくりかえしてはならない、と考えています。
そして私たち「大エネ」は原子力に頼らない社会を、同じ思いをもった仲間たちと一緒に作っていきたいと願っています。
このイベントは小さなものですが、一人でも多くの子どもたちがエネルギーの大切さや地球環境の大切さを学んでもらえたらうれしく思います。

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